2017.08.04

関連イベント・セミナー

プレイベント「働くという生き方を考えよう」

プレイベント「働くという生き方を考えよう」

まだ、リノベーションが始まる前のコミューン99で若者向けイベント<Try×~働くという生き方を考えよう~を開催しました!ゲストは、横山剛さんと水垣佳彦さん。

神戸の若者にも人気があるラジオ「KISSFM」や、「ランチパスポート」「Recipe」などフリーペーパーを出版する総合メディアを経営するSRCグループ会長の横山さん。甲南大学文学部時代に起業し、リクルーティングなど情報を通じてひとと社会を幸せにすることを考え、実践し続けてこられました。30年の経営実績をもちつつ、その後MBA取得、いまも神戸大学大学院に通いつつ大学で実践的な経営学を教えるなど、多面的に「仕事をすること/つくること」にかかわられています。

神戸を代表する食品会社「MCC」の常務取締役の水垣さんは、神戸学院大学法学部卒業後、実は六甲バター株式会社(Q・B・Bチーズ)でいわゆる「サラリーマン」として働かれていました。「究極のサラリーマン」を目指すなか、六甲山牧場でのQ・B・Bチーズ館オープンなど、大規模な新規事業も成功させてきます。ところがその後、縁あって会社を移られ、経営陣という立場で会社の将来を担う立場となりました。関西学院大学経営戦略研究科でMBA取得、サラリーマン道を極めるつもりが、ひょんなことから経営者に!?

そんなお二人をお迎えしてのイベントの開催です。

「モテる」経営道。エリートサラリーマンと経営の違い。

学生時代に起業された横山さんは、バイトをしていた時から自分ならもっとうまくやれると思い、自分で事業を起こしてこられました。その中でのこだわりが「自分の為に」行動すること。誰かのため、社会のためではなく、自分が納得できるぐらい本気ですること、自分がやりたいからやるんだ。その結果、誰かのためになればいいというお話をしてくださいました。

一方、エリートサラリーマンから経営側に回った水垣さんは、経営者としてのリアルな悩みも話していただけました。もともと経営する側はなりたくなかったことや、会社は人、モノ、金、情報、といった資本を準備してくれる。しかし、自分が経営側に回るとそれを準備しなくてはならないなど、サラリーマンをしていたからこそ分かる、経営者とサラリーマンの違いを話してくださいました。

まったくタイプの違うお二人ですが、お二人ともそれぞれのこだわりや生き方をしていて、
モテる経営者と言われるのもうなずけます。

答えがないというのが答え。

トークセッションの後はワークショップ。参加者の皆さんにグループを組んでいただき、そのグループで「自分にとって働くとは?」「どんな風に働きたい?」「どんなふうに生きたい?ということをシェア。グループには、ゲストのお二方、未来なりわいカンパニー代表の湯川さんも入り、少人数グループで語りました。

以下、参加者の感想を少しだけ。

「初めは話すのに緊張したけど、自分が仕事を辞めたことを話した。これまでほかの人には3年続けたほうがいいとよく言われたが、なぜかと聞き返すと、なんとなく。などあいまいな答えだったが、実際に経営をされている方に言うと、自分が納得できる3年続けたほうがいい理由を教えてもらうことができた。やめたことは後悔してないけど、続けていてもよかったかなと少し感じた」

「内定をもらったが、インターンをする中で違う気がしてきて辞退することにした。しかし、これで良かったのか考えているという話をしたら、お二方とも、違う答えが返ってきて、価値観が違う経営者もいれば、共感してくれる経営者もいるのだなと感じた」

イベントの最後は「学生も経営者もみんな悩んでいて、答えなんてないというのが答えだ。」と湯川さんのコメントで締めました。

最後に、ゲストのお二人から「あなたにとってなりわいとは?」というテーマでコメントをいただいています。

横山さん(SRCグループ)

ご先祖様から頂いた力を磨き、高め、100%使い切ることが私のなりわいである。具体的には「亡くなったおばあちゃんにあの世で胸を張って再会できること」としている。「ラクして生きようとしていないか」「常に全力か」「後悔は無いか」「自らが社会にとって有益な存在か」等々、常に自分と向き合いつつ、おばあちゃんに尋ねながら生きている。結果的に出来ないことは仕方が無いが、出来ることをしないことは罪だと思っている。

そしてその方向はテーゼではなくアンチテーゼと決めている。テーゼに寄っていくことは簡単だが、なんら発展につながらない。街に新たにジンテーゼを生み出すための有益なアンチテーゼとして存在し続けるのだ。

水垣さん(エム・シー・シー食品)

当社(エム・シーシー食品株式会社)の創業者である私の義理の祖父はよく自身の人生を「お預かりの人生」と言っていたようです。一個人や一家ではなく、人類の祖先から「預かった」役割をその時代に生きた者の責任として全うし、次代に受け継ぐ。そんな風に考えていたようです。そしてその役割が当社のブランドメッセージである「世界の味」(世界の味を日本のみなさまに、日本の味を世界に)であり、ミッションである「味の感動を伝える」であったのだと私は解釈しています。私のなりわいとは、まさにこの「お預かり」だと考えています。先日のイベントでもお話した通り、私は結婚を機に図らずも当社の経営を担う立場になりました。私のできる事、やるべき事とは祖父が輪郭を示してくれた役割を、当代を生きる者としての責任をしっかりと果たし、次代に受け継ぐ。これが私のなりわいです。
もちろん、スーパーサラリーマンを目指していた頃に標榜した「誰もしなかった事を始めて、誰でもできるようにして引き継ぐ」というエッセンスは散りばめながら…

さて、あなたにとっての働くとは、なりわいとは。一体なんでしょうか?

松池 亨典

Matsuike Kyousuke

神戸でなりわうプロジェクトのメンバーが作成した記事です。

この記事を読んだ⼈におすすめの記事

ページトップヘ