2022.12.20

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トライやるウィーク2022 レポート

トライやるウィーク2022 レポート

2022年11月、兵庫県内の中学生がさまざまな職場を体験する「トライやる・ウィーク」が実施され、なりわいカンパニーでも今年度初めて受け入れを決定、神戸市内の中学2年生3名が当社での仕事を体験することになりました。

「自分をぶつける」を体験してみる。

「職場体験」といってもメンバー全員複業の弊社では、していることもバラバラ、そして入れ替わり立ち替わり人が出入りするオフィス。中学生には何を体験してもらいたいか、社内で検討し、3日間かけてインタビュー記事制作を経験していただくことに。

全員が個人事業主として働く現場は、役職や肩書きより、自分にしかできないこと、自分を知ること、が大事。「インタビュー」といっても、まずは自分を深堀りするところから始め、その自分をインタビュー相手にぶつけることで、対話が生まれ、それが自分にしかできないインタビューや文章になることを経験してもらいたい。そういう思いからの企画でした。

初日は弊社代表湯川と中学生でそれぞれのキーワードを見つけ出す作業からスタート。「嘘をつく人が嫌」「校則で髪型を決められて自分らしさを出せない」「学校で実行委員をしても空回りしてうまくいかない自分」というキーワードをもとに、弊社メンバーにインタビューを実施しました。2日目には編集のプロである有田プロデューサーからライティングの講義(というより対話でしたが)も。

「かっこいい嘘とかっこわるい嘘の違いは?」「自分らしさって?」それぞれインタビューから感じたことをさらに掘り下げ、最終日、原稿を書き上げた中学生たち。(1名は体調不良のため残念ながら欠席でした。)メンバーの前で最後に発表、そのあとこんなコメントもいただきました。

「最初に挨拶に来た日、『学校ではできないことをしたい』と言いました。実際に学校では1対1で話し合ったこともないし、自分の意見をどんどん言えることもなかった。それができて、良い経験になったと思います」

「学校だと、ただ言葉を押しつけられて、早く終われたら早く終わり……という感じ。なので、こんなに1つのことについてじっくり考えたこともあんまりなかった気がします」

自分が感じている違和感を人にぶつけてみる。そしてそこからまた考え、文章にする。普段、我々がしていることを少しでも体験してもらえたのかなと思います。

中学生によるインタビュー記事

そしてインタビューされた側の当社メンバーたちにとっても「宝物となった」という中学生たちの文章。最後に掲載させていただきます。(*掲載の承諾は得ています。)

噓?なにそれ。

噓ってついていいんだろうか?

まず、噓について話そうと思ったのはなんでなのか、話そうと思う。私は、昨日、トライやるウィークで検察庁に行った。そこで初めて本物の裁判を見た。初めて裁判を見た感想は少し腹が立った。

なぜ腹が立ったのか。それは被告人が明らかに噓とわかる 嘘をついていたからだ。人に迷惑をかけておいたくせに、それを認めず、自分をかばうための噓をついていた。

そこで噓をつくことの違和感、さらに噓とは何なのか、ということについて考えるようになった。

自分はカッコイイ噓はついていいと思うがカッコ悪い噓はついてはいけないと思った。かっこいい 噓のほかにもハッピーになるような噓、優しい噓など“噓“という言葉の前にプラスな言葉の付く噓は、ついたとしても人に不快感を与えない。

しかしカッコ悪い噓や意地悪なウソ、みじめなうそなど“噓“という言葉の前にマイナスな言葉がつく噓は人に不快感を与えるし、自分が仮にその噓をついたとして、自分も、その時はいい気分になったとしても後からきっと悪い気分になるだろう。

不快感の与えない噓の例として”サプライズ”がある。自分がインタビューした加藤さんはこんな経験がある。

ある日、友達に居酒屋へ飲みに行こうと誘われた。居酒屋に行く準備をして家を出た。しかしその先には友達と結婚する奥さんがウェディングドレスを着てそこにいた。そして 結婚式をあげてくれた。

このように人が ハッピーになるような噓は噓をつく人もつかれた人もその話を聞いている人も気分がいいような噓。

逆に人を傷つけるような噓。その時はハッピーになったとしてもあとから悲しくなったり傷ついたりすればそれは酷い噓だ。

わたしは疑問におもった。人から見て印象の悪いウソは100パーセントその噓をついた人が悪いのだろうか?

自分はそうは思わない。

例えば、私は友達に裏切られた。シンプルに悲しかった。そして悲しいよりも、怒りの感情が 勝ってしまい、その友達との縁を切った。

だが、今となってはその友達も悪いが、自分も悪かったんちゃう?と思う。自分のその友達の理想の基準値が 高すぎたあまり、その友達は絶対に裏切らないだろうな、と信頼し過ぎていた。自分の中のその友達の基準と、実際のその友達の基準が、アンパンマンとバイキンマン並に全然違った。その基準の差が余計自分を悲しくさせた。

ここまでは人がつく噓について話してきた。ここからは動物や植物の噓について話す。例えば、食虫植物。

ある食虫植物は、甘い香りを放つ。すると、その匂いを嗅いだ虫たちが近寄ってくる。そして虫がかなり近づいてきたところで袋のふたを閉め、その虫を消化する。

この噓(甘い香り)は虫にとっては最悪の噓だがその食虫植物にとっては生きていくために必要な噓だ。私はこのような噓は大切な噓だと思う。

このような噓は自分はあってもいいと思う。というか、生物界においてあって当たり前のうそだとおもった。

結局のところ、こんなにもうそのことについて考えたが噓ってついていいのかわからなかった。噓って何なんだろうとますますおもった。”噓つきは泥棒の始まり”ということわざがあるほど、噓というものは世間的にあまりついてはいけないという印象だ。私は、噓をつくということがド下手だ。その例として、私は友達にうそをついたことがある。でもその次に、噓やろと見透かされてしまったり、自分から”ハイ噓つきましたー”と自分から言ってしまう アホみたいなところがある。ぱっと聞いたところ、素直やなー、といい印象を受けるかもしれない。でも、サプライズなどのように人にうそをつくことで人に喜んでもらえる楽しい噓。このような噓をつくことができるようになりたいとおもう。あとはその人のための優しい噓。超絶大根足の友達が、足太いの困ってるねんという。その時、そうだよねーwwふっといよねーwwそりゃあ困っちゃうよねーwwwwなんていう心なしの言葉をあなたはぶつけることができるだろうか?関係が破滅して終しまいだろう。だからそんなことないよーとかいう噓はさすがにつけることができるようになりたい。

噓について3日も考える機会があった。初日はなんやねん本気でウソ嫌いやわと思っていたがこの三日間で噓っておもしろいな、案外いいなと思った。

通行人Aになってない?

1.はじめに

私は、校則について疑問に思ったことがあった。それは髪型についてだ。私の学校は髪の毛をくくる長さやヘアスタイルが決められている。これについて私は、「学校という組織で服装やカバンが決まっている中で、唯一自分の個性や自分らしさを表現できるのが髪型なのではないか」と考えた。そこで私は『自分らしさの表現』を題材に、川本 まいさんにインタビューをした。

2.私の思う『自分らしさの表現』

『自分らしさの表現』と言っても、決して好き勝手したり、わがままをいうわけではない。頼まれたことを最後までやることも自分らしさだし、好きなことが見つからず、継続できなくても、頑張って色々なことにチャレンジするところも、自分らしさだと思う。このように、私の思う自分らしさとわがままは意味が全く違うということを理解してから本題に移っていただきたい。

3.私の過去のお話

私は最初、川本さんに昔の自分について話をした。

私は小学5年生のとき、いわゆる「一軍女子」のグループにいた。その時は、みんな似たような派手な筆箱や服装で、私の好みとは正反対のものだった。しかし、「みんなと合わせたほうが良い」という気持ちから、好きでもないデザインの服を買ったり、筆箱をシリーズでそろえてみたりして過ごしていた。でも、ずっともやもやしたままでいたと思う。

4.お話を聞いた川本さんが思ったこと

川本さんも同じような経験をしたそうだ。

自分が小中学生の時は、ごくせんが流行っていたり、ディズニーを好きな人が多かったようだ。しかし、アニメが好きだった自分には合わなかったようだ。

これを聞いて、私は安心した。自分と同じような経験をした人がいたことにほっとしたのかもしれない。さらに川本さんは大学での話もしてくれた。

当時生物に関する学部に入っていた川本さんだったが、その時に写真のすばらしさに出会ったようで、同じ学部の友達と話が合わなかったようだ。そんなとき川本さんは、いろいろなところに行ってみたり、話を聞いたりして動き回って足場を作ってみたようだ。そうすると、趣味の合う人に出会えたらしい。そして川本さんは、たくさんの経験をする中でふと、自分がやってみたいな、好きだなと思うものに出会えるとおっしゃっていた。これを聞いて、自分から動くことの大切さに気付けた。当時小学5年生の時の私は、どうすればいいかわからず、悩んでいたと思う。でも、そんな時こそ自分を見失わず、動くべきだと思った。そして、自分が求めている人は案外近くにいるかもしれないと、自信がもてた。

5.自分らしさの表現のメリットとは

私は、写真で自分らしさを表現していると思う。個展を開いているときは、最高の自分を見ている気がしてとても楽しい。そして、見に来てくれた人の中で話の合う人と出会えることもうれしい。

と、おっしゃっていた。私はこれにとても共感した。確かに、私も自分の好きな部屋のデザインにしたり、好きな服を着たりして表現するときはとても楽しいしモチベーションも上がる。

6.好きなことの見つけ方、継続の仕方

自分がこれをやってみたいと思ったり、自分が実際に動いている姿が浮かんだりしたもの、それが自分の好きになれそうなことかもしれない。そして、自分の好きな人の生き方を参考にするのもいいと思う。

私は、「自分が将来どんな姿になりたいか」を考えて、「じゃあそのためには何をすればいいだろう?」と逆算して考えてみる。

この言葉に、はっとした。私は今まで、将来の自分についてはっきりと決めていなかった。でも、自分の理想の姿を決めておくことでこれから自分の進むべき道がわかるかもしれない。

そこで、私がなりたい姿は何だろうと考えてみた。そして思いついたのが、『たくさんのことにチャレンジして、いつもキラキラしている人』。こんな人になるためにはまずどうするべきかを考えていけば、継続できるものに出会えるかもしれないと思った。

7.さいごに

今回のインタビューを通して、私と違う立場の人の考えが知れたし、新しい意見も聞けた。少しの時間だったが、とてもたくさんのことを学べたと思うし、これによって考えの視野が広がった気がした。タイトルにもあるように、漫画にあるような何の個性もないいわゆる「モブ」になるよりも、自分の心の中で主役になるくらい自分らしさを表現する方が素敵だし、輝いて見える。自分の好きなところ、得意なこと、頑張っていること全部、他の人には真似できない自分らしさだと思うので、それを色々なもの、ことに表現したい。

なりわいカンパニー

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